いわゆるバスターミナルなのですが、その時代がかった様子がなんとも言えない良さがあります
どこまでも角張ったスタイル。パッと見がバスターミナルとはとても思えません。
近くで見ると窓枠も直線的な一体感のある造作で、今の建物のような柔和さはまず感じられませんが、それでいて何故か懐かしさも感じさせます。
横にまわってようやくバスターミナルであることを認識させられます。
やはり、というか仕切りに設けられたブロックが古めかしさがあります。
バス乗り場も待合室と乗り場が仕切られていますが、バスがいないときの佇まいに「渋さ」すらあります。昭和年間に出来たターミナルですが、このスペースにこれまで無数のバスを受け入れてきた実績が暗さの中に浮き出ているかのようです。
まるで昭和の中規模の幹線にある駅のような佇まいを持つカウンターは、時代に即したものを受け入れつつもあふれ出る昭和の雰囲気を、開き直ったかのように醸し出しています。
駅のような雰囲気、といえばこの売店もその最たるもので鉄道が失った風景を、西九州の端にあるバスターミナルは今もって墨守しているかのようでもあります。
【令和3年7月25日記事移転】