以前ここに上げた「近江土山駅」と似たような経過を辿っているバス停です。
バス停なのに「駅」…?不思議に思われるかもしれませんが、かつて存在した国鉄バス(現在のJRバス)のターミナルが鉄道と同じ「駅」を名乗っていました。
最近建て替えられたらしく、こざっぱりとかつ、こじんまりとした雰囲気になっています。
地元の消防団の倉庫が半分ほど同居しているようです。
JRバスは当然廃止され、代替の濃尾乗合自動車(濃尾バス)も日に数本やってくるだけに…
駅舎の裏手が広めなのは、かつてここが国鉄バスの拠点的な役割を果たしていた証でもあります。
「産業記憶遺産」を目指しているようで、この駅の歴史を待合室に展示しています。
もちろんレプリカントでしょうけど、バス路線ながらかつてはこの駅でもきっぷを発売していた…そんな出札口が飾られていました。
昭和年間に名古屋と金沢をバスで結ぶという、今から思えばロマンの塊のような国鉄バス路線の途中にこの駅が設けられた訳で、そんなロマンが潰えた跡に、真に地元が必要とする公共交通の拠点が残ったというのは、全国的に消えつつあるローカル路線バスの現状から見れば案外幸せな事かもしれません。