この写真の手前を後藤寺線が走っており、近くには下鴨生駅があります。飯塚から大隈を結ぶ路線が通り、片側はコンクリートに固められた切り通しの擁壁が続きますが、もう一方は菜の花が咲く長閑な土の切り通しの土手が続きます。おそらくコンクリート側もかつては土の切り通しだったと思われます。
そんなアンバランスな切り通しに立つバス停なのですが、ローカル路線としては似つかわしくない鋼鉄製の柱と頑丈そうな屋根が備え付けられているのが特徴です。都市部であればこういう組み合わせは珍しくも何ともありませんが、ちょっと異質なものに映ってしまいます。
先入観がなせる業なのかもしれませんが、朽ちたポールが所在なげに立っている・・・そんな風景の方がここには似つかわしいと、僕は思っています。そんな先入観をあっさり裏切って、武骨な鋼鉄の柱で存在感を無駄に示しているのがユニークでもあり「違和感」にも似たものを感じます。
【バス停データ】
白門(しらもん)
嘉麻市山野
嘉麻と飯塚を分ける小さな峠の手前にある素朴なバス停です
(平成30年3月29日訪問)